◆ インターンシップ体験記　[A]　株式会社ミツバ ◆

株式会社ミツバ 技術開発部課長 佃 徹 さん

　当初、ポスドクのインターンシップ受け入れのお話を頂いたときは、正直なところ消極的でした。当社のような企業で、しかも私たちのような解析評価を担当する職場で、博士に活躍できる場を提供できるのだろうかという思いがあったからです。また、これというテーマの整合や用意もなく受入が決まったことから、小内さんのバックボーンの確認からテーマ設定まで1週間ほどかけて決めたのですが、やはり十分な指導も時間もない中で、「これが成果です」と言えるものまでには至ることができなかったことが、今振り返ると反省です。それでも、ポスドクのインターンシップを受け入れてみて、キャリアもさることながらやはりその方の持つ人となりで成否が決まるのではないかと感じています。小内さんは必ずしも与えたテーマに対するバックボーンは持っているとは言えませんでしたが、 前向きに取り組まれて、我社にないアプローチや研究機関との連携を活かしてくれたことは、私たちの職場に良い刺激と影響を及ぼしてくれたと感じています。小内さんにアドバイスするならば、研究職の方は結論を先のばす傾向にありますが、企業は結果であり、時間が勝負となりますので、分かったことわからないこと、できたことできなかったことをはっきりと提示するようにしてほしいと思います。
　この活動を通じて一言付け加えさせていただければ、大学はもっと出張時の取り扱いや、機器活用などには弾力的に運用してもらいたいと思います。また、これからインターンシップに行かれる方たちには、企業はチームで成果を生み出すことが多いので、コミュニケーションを上手にできるようにしておいていただきたいと思います。
　ポストドクター・インターンシップ制度については、就職採用に新たな良い方法が加わったのではないかと感じています。小内さんに続く新たなインターン研修生も歓迎いたします。