我が国産業の強みである製造現場の技術は、従来、現場教育(OJT等)によってベテランから若手技術者に対して伝えられてきましたが、こうした人材は2007年以降、大量に定年退職を迎えることから、彼らが持っている技術・ノウハウを若手技術者に伝承することが困難になっています。また、産業技術の高度化(高精度・高信頼・ハイスピード化)・短サイクル化が進む現在、最新技術の教育ニーズが高まっております。このように、製造現場において中核的役割を果たす人材を育成することは、現在の製造業における喫緊の課題となっています。
こうした背景のもと経済産業省は、製造現場の中核人材を育成するため、製造現場の技術を有する産業界と教育ノウハウを有する大学等教育機関がコンソーシアムを構成し、従来型の座学に加え、長期インターンシップなどの現場教育を組み込んだ、新たな実践的教育カリキュラムの開発を支援することになりました。
日本機械学会はメカトロニクス・ロボットの分野で上記事業の実現可能性調査を行い、それに基づき群馬大学を含む5大学が参画して応募しました。その結果、日本機械学会を管理法人として経済産業省に採択され、群馬地区ではメカトロ・ロボット分野人材育成プロジェクトとして発足することになりました。 |