数年前から学内組織である高度人材育成センター会議のメンバーでしたが、2014年4月からは高度人材育成センター副センター長として本事業を担当しております。
　諸外国では、“博士＝企業において研究開発を担う中心的人材”が成り立っております。しかし残念ながら、国内ではそう言い切れないのが現状です。本事業活動は、産業界における博士人材の有用性の高さを認識していただき、また企業から期待される博士人材を輩出するための大学教育改革を目的としています。産業界から「多くの知識と広い見識を持った博士人材は必要」と期待されるようにしなければなりません。そのためには、産業界への博士人材に関する啓蒙活動と博士教育改革の両面での活動が必要と思っております。
　アジア諸国の経済的発展・教育水準の向上により、昔のように国内で高品質・高信頼性のものを安く作っていれば経済が成り立つ状況ではなくなってしまいました。これからは、新たな価値観を創造し、ライフスタイルに変革を与えるものが必要となっています。従来の領域・分野に拘らず、広い視野をもって取り組むべき仕事が必要とされています。時代はまさに真の意味での博士人材を必要としており、本事業の重要性を自負する次第です。そのためにも、本事業にご参加・ご理解をいただいている企業の皆様、博士人材を養成している大学教員の皆様のご理解・ご協力が欠かせません。どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。